タイム【魔法の香辛料ノート】

タイム

辛さ1
香り5
色付け0

日本にも深く浸透しているタイム。香辛料としても、ハーブとしても、その存在はよく知られています。特に香辛料としてのタイムが知られており、もうすでにキッチンに常備している方も多いのではないでしょうか?メジャーな香辛料として知られ始めたタイムの、基本的な使い方から、意外なレシピまで、今更人には聞けない情報です。


タイムの使い方

タイムは知っての通り、万能な香辛料で、色々な使い方ができます。その中でも特にオススメな使い方としては、ロースト系の料理や、スープ系の料理といった、長時間をかけて火を通す料理です。ですので、素材にかけかり、詰め込んだりして焼いたり、ブーケガルニとして他のハーブと一緒にしてスープの香り付けに使ったりするなどが、オススメの使い方です。基本的に、タイムを使う理由としては、肉や魚の臭みを消すことです。そして、タイムの香りを素材につけることによって、風味や深みを料理に与えます。

タイムと相性の良い食材

万能な香辛料といえるタイムは、特別食材を選びません。しかし、相性の良い食材がないかと問われると、ないわけではありません。タイムと相性の良い食材は、肉類です。その中でも特に相性の良い食材は、鶏肉です。しかし、その場合には、タイムはパウダー状ではなく、ホールの方がオススメです。ホールの方がタイムの香りを良く引き出すことができ、ソテーなどの焼いて仕上げる料理の場合は特にオススメです。塩コショウでただ鶏肉焼いただけでも美味しいですが、タイムをふりかけるだけであっという間に風味豊かな美味し料理になります。

タイムによる効能

香辛料として知られているタイムですが、ハーブとしての効能もあります。その効能というのは、二日酔いに効果があり、消化促進、強壮作用があります。特に、この効果を得たい場合には、香辛料として使うよりも、ハーブとしてハーブティーにして使用するのが最も理想的といえます。また、タイムをハーブティーとして使用した時に、蜂蜜を加えると味がまろやかになり、さらに喘息、そして風邪からなる咳や喉の痛みを緩和することができます。その他の効能としては、香辛料でもなく、ハーブティーとしてでもなく、アロマオイルとしてのタイムの効能です。頭痛を抑え、不眠症、筋肉痛にも効果を発揮します。また、タイムは空気の消毒(除菌)の効果もあり、タイムの苗などを家で育てるのも良いかともいます。

タイムを使った料理のレシピ

タイムピラフ(2人分)

素材

ベーコン

タイム

オリーブオイル

塩コショウ

キャベツ

コンソメキューブ

  分量

3合

100g

3枝ほど

少々

少々

3~4枚

1個

適量

1) まず、米を研いでおき、ザルにあげて水気をきっておく。

2) ベーコンは1cm幅に切っておき、キャベツは一口サイズよりも若干大きめにちぎっておきます。

3) ベーコンとキャベツの準備が終わったら、熱したフライパンにオリーブオイルを入れて、中火でベーコンを炒めます。

4) ベーコンの香りがたってきたら、といで水気をきっておいた米をフライパンに入れて、塩、コショウ、コンソメ(崩したもの)を加えて、さらに炒めます。

5) フライパンで炒めている米が透き通ってきたら、火を止めて、タイム葉を指でしごき取りながら、フライパンの米に加えていきます。

6) フライパンの中身を炊飯器へ移して、水を使う炊飯器の3合分を入れます。入れ終わったら、タイムの茎、ちぎっておいたキャベツを乗せて炊飯器の上にのせて通常通りに米を炊き、炊き上がったら、混ぜ合わせて完成です。

ケイジャン風鶏のグリル(2人分)

素材

鶏もも肉

カイエンペッパー

パプリカ

胡椒

オレガノ

タイム

玉ねぎ(中ぐらい)

  分量

500g

小さじ1

小さじ3/4

小さじ1/2

小さじ1/4

小さじ1/4

小さじ1/4

半分

1) 鶏もも肉から水分が出ているようであれば、ペーパータオルなどである程度ふき取ります。鶏肉の皮の厚い部分を、包丁で切り、余分な脂肪分を取り除きます。

2) 塩、カイエンペッパー、パプリカ、胡椒、オレガノ、タイムを混ぜ合わせておき、その中に玉ねぎをすりおろしたものを加えて、鶏肉を漬け込むソースを作っておきます。(この他の材料として、にんにくを加えても美味しいです)

3) 鶏もも肉に、タイムなどを使ったソースを揉み込み、一晩、もしくは朝から夕飯時までの間、冷蔵庫で保存して、漬け込んでおきます。このとき、真空パックを使うと便利です。

4) 鶏肉を焼く30分ほど前に、冷蔵庫から取り出しておき、常温に戻します。グリルに鶏肉を並べて、火が通るまで焼き上げたら、完成です。

ミネストローネ(4人分)

素材

オリーブオイル

玉ねぎ

砂糖

ニンジン

セロリ

じゃがいも

ズッキーニ

キャベツ

トマト缶

ローズマリー

タイム

ブラックペッパー

乾燥豆

マカロニ

ビーフコンソメ

  分量

1/8カップ

1個

小さじ1

1本

1本

大1個

小1本

1カップ

1缶

400cc

小さじ1/2

小さじ1/2

大さじ1/2

小さじ1/2

1/2カップ

1/4カップ

3個

1) 材料の下準備をしておきます。ニンジン、セロリ、じゃがいも、ズッキーニは全て1cm角の角切りにしておき、玉ねぎとキャベツはスライスしておきます。

2) 鍋でオリーブオイルを温めておき、玉ねぎと砂糖を加えて炒めます。ある程度炒めたら、鍋のふたをして、蒸し煮などをして玉ねぎを黄金色にます。そして、最終的には玉ねぎをカラメル色にします。

3) 鍋の中にニンジン、セロリ、じゃがいもを加えて10分煮ます。10分経過後、ズッキーニとキャベツを加えて、さらに10分程煮ます。また約10分後、トマトをつぶしながら鍋に加えて、水とコンソメも鍋の中に加えます。タイム、ローズマリー、塩、ブラックペッパーを加えて、鍋の中身が沸騰したら、火を弱めて2時間煮ます。

4) その間に、乾燥豆を水に浸して、煮ておきます。野菜の入っている方の鍋が2時間煮込み終わったら、豆を加えて更に30分煮ます。スープが完成する前に、マカロニを別の鍋で茹でて水切りしたものを最後に鍋に加えて感性です。お好みで粉チーズ、バジルやパセリを添えると、見栄え、香りが良くなります。

コラム

日本でも現在では広く親しまれ、とても馴染み深いハーブとなったタイムですが、ヨーロッパなどではタイムは古くから親しみのあるハーブです。古代ギリシャ、ローマにおいては、タイムは戦士などが戦いに出る前にスカーフなどに縫い付けて贈るなど、勇気の象徴だったようです。そして、戦いに赴く前に戦士は必ずタイムの入ったお風呂に入り、士気を高めていたといいます。このタイムを使った習慣は中世まで続いたそうです。また、タイムはミイラ作りにも使用されており、強い防腐効果によって骸を腐らせずに保存できるほど、優秀な効果があります。



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